見積書の「一式」「概算」といった表記の意味
注文住宅の見積書を読んでいると、金額の欄に「一式」「概算」「お施主様支給」といった、数値ではない表記が出てくることがある。 これらは記載ミスではなく、その時点でまだ金額が確定していないことを示す、見積書でよく使われる表現である。
「一式」は手を抜いた書き方ではない
国土交通省の公共建築工事内訳書標準書式には、「必要に応じて別紙明細書を設け、1式で記載することができる」「区分が困難なものについては、 材料費又は労務費以外の項目として1式の金額を記載することができる」という記載がある。「一式」という書き方自体は、 公共工事の書式でも認められている正式な記法である。注意したいのは「一式と書かれていること」そのものではなく、 「一式と書かれていて、かつ内訳を示す別紙の参照が無いこと」の方である。別紙の明細書が添付されていれば、内訳は別の場所で確認できる。
実際の見積書で見かける表記
施主が公開している見積書サンプルを確認すると、金額が未確定であることを示す表記には次のようなものがある。
- 一式/1式(数量・単位の欄に入るもの)
- (予算取)/(概算)/(概)(金額欄や項目名に付く注記)
- 調査による/融資計画による(金額が後日決まることを示す注記)
- お施主様支給(金額欄が数値ではなく、施主が別途手配する扱いになっているもの)
- 別紙明細書(金額欄に数値の代わりにこの表記が入り、内訳が別の書類にあるもの)
- 数量が0.00のまま、単価だけ提示されている行(数量が未定であることを示す)
ある会社の見積書には「一式」がほとんど出てこず、別の会社には多く出てくる、ということもある。 その場合、前者は「一式」以外の書き方((概算)等)で同じ状態を示している可能性があり、 「一式の数が少ない=金額がすべて確定している」とは限らない。
内訳を確認したいときにできること
建設業法第20条第4項は、注文者から請求があったときは、内訳を記載した見積書を交付しなければならないと定めている。 金額が未確定の行が多いと感じたときは、「内訳の分かる見積書をください」と伝えることで、内訳の交付を求められる。
複数社の見積を並べて確認する
金額が未確定の行がどこにあるかは、1社の見積書だけを見ていても気づきにくい。当サイトの 見積そろえは、複数社の見積を入力すると、これらの表記が付いた行を自動で見つけて示すツールである。
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