ハウスメーカーから見積書がもらえないときに、こちらからできること
【PR】記事内に広告リンクがあります打ち合わせが何度か進んでいるのに、金額の書かれた紙が出てこない。 間取りの話は進むのに、見積書だけが後回しになっているように感じることがあります。
先に結論から書きます。
建設業法第20条は、見積書について2つのことを別々に定めています。
- 第1項:条文が定める内容を書いた見積書を作成するよう努めなければならない(努力義務)
- 第4項:注文者から請求があったときは、請負契約が成立するまでに交付しなければならない(義務)
つまり、こちらが請求するまでは努力義務の範囲です。 請求すると、扱いが変わります。
注文者とは、あなた、つまり工事を頼む側のことです。
本記事は条文の整理であり、法律の助言ではありません。個別の契約についての判断は、契約書の記載と当事者間の確認によります。
この記事で分かること
- 第20条は努力義務と交付義務を書き分けています
- 義務になるのは請求したとき。契約が成立するまで
- そのまま使える頼み方を載せています
- 出てこない理由は書いていません。確認できないため
見積書が届いた後、どうそろえて比べるかは。 相見積もりを比較する手順
条文は、努力義務と義務を分けて書いている
第1項は「作成するよう努めなければならない」
第1項は努力義務です。守らなくても直ちに違反にはなりません。
条文はこう書かれています。省略していません。
出典:建設業法(昭和24年法律第100号)第20条(e-Gov法令検索)。令和7年12月12日施行の条文を2026年8月18日に閲覧しました。これより前の第20条には「材料費等記載見積書」も「工事の工程ごとの作業及びその準備に必要な日数」もありません。書籍や他サイトでは別の条文に当たることがあります。
建設業者は、建設工事の請負契約を締結するに際しては、工事内容に応じ、工事の種別ごとの材料費、労務費及び当該建設工事に従事する労働者による適正な施工を確保するために不可欠な経費として国土交通省令で定めるもの(以下この条において「材料費等」という。)その他当該建設工事の施工のために必要な経費の内訳並びに工事の工程ごとの作業及びその準備に必要な日数を記載した建設工事の見積書(以下この条において「材料費等記載見積書」という。)を作成するよう努めなければならない。
求められているのは金額の内訳だけではありません。
工事の工程ごとの作業と、その準備に必要な日数も、記載する対象に入っています。
条文はこの2つを書いた見積書を「材料費等記載見積書」と呼んでいます。以下この記事でもその呼び方を使います。
第4項は「請求があつたときは交付しなければならない」
第4項は義務です。条件が2つあります。
注文者から請求があったことと、請負契約が成立するまでの間であることです。
建設工事の注文者は、建設工事の請負契約を締結するに際しては、当該建設工事に係る材料費等記載見積書の内容を考慮するよう努めるものとし、建設業者は、建設工事の注文者から請求があつたときは、請負契約が成立するまでに、当該材料費等記載見積書を交付しなければならない。
「あつた」は条文の表記のままです。交付する側は建設業者で、注文者の側には「内容を考慮するよう努める」という努力義務が置かれています。
ここでいう建設業者とは、許可を受けて建設業を営む会社のことです(同法第2条第3項)。許可を受けていない事業者には、第20条第4項の義務は及びません。
期限は請負契約が成立するまでです。契約したあとについて、同項は交付の義務を定めていません。
請求するなら契約前です。
だから「請求したかどうか」で変わる
こちらが何も言わないうちは、努力義務の範囲にとどまります。
請求すると、その材料費等記載見積書を交付することが義務になります。
ただし作成そのものは第1項の努力義務です。請求すれば必ず内訳付きの書面が出てくる、という意味ではありません。
見積書が出てこないと感じたとき、まだ請求していないことがあります。 「そのうち出てくるだろう」と待っている状態は、条文の上では請求にあたりません。
出てこない理由は、当サイトでは書きません
確認できるのは条文の側だけ
当サイトが確認できるのは、法令に何が書いてあるかまでです。
個々の会社がなぜ出さないのかは、確認する手段がありません。
「仕様が固まっていないから」「社内の承認に時間がかかるから」といった説明を見かけますが、 当サイトはそれを裏づける一次情報を持っていません。
推測を書かない代わりに、聞けば分かることを書きます。 出てこない理由は、担当の方に聞けば分かります。当サイトが推測で書くより確かです。
聞き方も、そのまま使えます
「見積はいつごろいただけますか。何が決まると出せますか」
「何が決まると出せますか」まで聞くと、待つ側にも次の一手が見えます。
内訳の分かる見積書を頼むときの言い方
「請求」と口に出す必要はありません
法律上の言葉が「請求」であるだけです。
「内訳の分かる見積書をいただけますか」で足ります。
そのまま使える頼み方
「比べたいので、内訳の分かる見積書をいただけますか。 金額を値切りたいということではなく、どこまで含まれているかを知っておきたくて」
内訳を求めることは、建設業法が想定している手続きです。
値引きの交渉とは別のものです。
総額だけの紙が出てきたとき
条文が求めているのは、工事の種別ごとの材料費・労務費などの内訳と、工程ごとの作業と準備に必要な日数です。
総額だけの書面は、これにあたりません。
「内訳の分かるものをお願いします」と、もう一度伝えられます。
出てきた見積書に「一式」「概算」といった表記が並んでいる場合の読み方は、 見積書の「一式」「1式」の違いと「概算」の意味にまとめてあります。
待っている間にできること
1社だけでは、高いか安いか分からない
1社しか手元に無いと、その金額が高いか安いかを判断する基準を持てません。
住宅金融支援機構のフラット35利用者調査(2025年度・注文住宅・回答数3,889件)では、 1㎡当たり建設費の標準偏差は9.6万円で、全国平均35.9万円の約27%にあたります。
この調査の母集団はフラット35の利用者で、注文住宅を建てた人全体ではありません。出典はこのサイトについてに載せています。
ばらつきが大きいので、1点の数字と見比べても位置が分かりません。
先に条件を決めておく
他社に依頼するときは、いま1社に伝えたのと同じ希望で頼みます。
- 延べ床面積
- 階数
- 希望する設備のグレード
- 土地の有無
片方だけ条件を変えると、金額の差が条件の差なのか、会社の差なのか分からなくなります。
進め方は注文住宅の相見積もりを比較する手順|条件を揃えてから並べるに整理してあります。
そろったら、総額でなく項目で比べる
当サイトの見積そろえは、片方にしか無い項目を赤で示す無料のツールです。
「屋外給排水工事」と「外部給排水工事」のような書き方の違いは、同じ項目として扱って並べます。
入力した内容はブラウザの中だけで処理され、どこにも送信されません。
見積そろえの入力欄を開く(無料・登録不要)よくある質問
見積書を出してもらえないのは、断られているということですか。
当サイトでは理由を推測していません。確認できるのは条文の側だけで、建設業法第20条第1項は、材料費などの内訳と工程ごとの作業及びその準備に必要な日数を記載した見積書を作成するよう努めなければならないと定めており、これは努力義務です。同条第4項は、建設業者は注文者から請求があつたときは請負契約が成立するまでに交付しなければならないと定めており、こちらは義務です。つまり、こちらから請求するまでは努力義務の範囲にとどまります。請求したかどうかで扱いが変わります。
「請求」と言うと、角が立ちませんか。
法律上の言葉が「請求」であるだけで、そのまま口に出す必要はありません。「内訳の分かる見積書をいただけますか」で足ります。値引きの交渉とは別のもので、内訳を求めることは建設業法が想定している手続きです。
契約したあとでも請求できますか。
第20条第4項が定めているのは、請負契約が成立するまでの間です。契約が成立したあとについて、同項は交付の義務を定めていません。契約前に請求してください。
概算だけ渡されて、内訳がありません。
第20条が求めているのは、工事の種別ごとの材料費・労務費などの内訳と、工事の工程ごとの作業及びその準備に必要な日数です。条文はこの2つを書いた見積書を材料費等記載見積書と呼んでいます。総額だけの書面はこれにあたりません。内訳の分かるものをお願いしますと伝えられます。
1社が出してくれないので、待っています。
待っている間に他社の見積を集めておくと、出てきたときにすぐ比べられます。1社しか手元に無いと、その金額が高いか安いかを判断する基準を持てません。
まとめ|待つのでなく、請求すると扱いが変わる
建設業法第20条は、作ることは努力義務(第1項)、請求があったときの交付は義務(第4項)と分けています。
だからこちらが請求するまでは、努力義務の範囲にとどまります。
伝え方は「内訳の分かる見積書をいただけますか」で足ります。値引きの交渉とは別のものです。
期限は契約が成立するまでです。契約後について第4項は交付の義務を定めていません。
出てこない理由は書いていません。当サイトで確認できないためです。 理由は担当の方に「何が決まると出せますか」と聞けば分かります。
間取りプランと資金計画を、まとめて無料で。
届くのは各社の提案で、契約前の正式な見積書とは別のものです。比べるためのものなので、会社は複数選びます。
無料でまとめて依頼(外部サイトが新しいタブで開きます)希望する条件を1回入力すると、複数の住宅会社がそれぞれ作って送ってくれます。
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